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映画「向日葵の丘 1983年夏」解説と物語を英訳! [再・向日葵解説]

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映画「向日葵の丘 1983年夏」解説と物語を英訳しました。「向日葵」世界に発信!!

Movie【Sunflower on the hill 1983 summer】

(Introduction)
"Sunflower on the Hill" is an emotional movie set in the countryside of Japan in 1983, you can't see without tears.


The main characters are played by known actresses, Takako Tokiwa, Misato Tanaka, and Tomoko Fujita ("Wataru seken wa oni bakari"), who all are famous for their roles in the popular TV dramas as part of the most-watched time slot, NHK's Renzoku TV Shosetsu, "Mare," "Aguri," and "Non-chan no yume" respectively. Tokiwa has established her position in Japanese cinema and starred in "Seven Weeks," directed by Nobuhiko Obayashi, who appeared at JFFLA as a guest in 2013.


The same characters in their youth were played by Kyoko Yoshine, Takemi Fujii, and Haruka Momokawa, who were cast out of over 400 young actresses.
Supporting actors include veteran actors such as Masahiko Tsugawa, Tetsuya Bessho, Setsuko Karasuma, and Shiro Namiki.


It's directed by Takafumi Ota, who has found a mentor in Director Nobuhiko Obayashi. He studied at USC School of Cinematic Artsand has kept shooting films about hometowns, set in beautiful rural Japan. Setting "Important messages for parents and kids" as his theme, he's presenting a story, which must bring you tears and touch your heart this time too. Each of his films has screened all over the world including Cannes Film Market and Japan Film Festival Los Angeles, and is internationally acclaimed.



(Story)
A struggling screenwriter in Tokyo, Takako, played by Takako Tokiwa, receives e-mail from her classmate from high school, Midori, played by Misato Tanaka, living in hometown, for the first time in 30 years.

Suprised to hear that Midori is expected to live only for a few months, she contacts another friend from high school, Erika, played by Tomoko Fujita, who married an American man and doesn't believe the news.

Takako still lingers in the past after a sad incident from high school days, and she has never gone home. After struggling with her past, she decides to go home for the first time in 30 years. While going home, she remembers going to traditional cinema house every week with the best friends to see musical movies and chatting at taiyaki cafe after school. She also remembers she had a crush on a college student. She is stuck by nostalgia. But what awaits her back home is sad reality and separations...
It's a moving story you can't see without tears.




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1983年でない流行語が使われている訳。時代は過去を背負って存在するから [再・向日葵解説]

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「ヒデキ。感激!」という多香子のクラスメートも実在する。名前が本当にヒデキで、何かあると「ヒデキ、感激」といい、学校でウケしていた。

その元となったのは、ハウスバーモンドカレーのCM。西城秀樹が決め台詞として言う「ヒデキ。感激」。これは1973年頃に人気だったもの。映画の舞台となる1983年にはもう放送されていない。

だが、その友人はそのあとも年数に渡って「ヒデキ感激!」を使っていた。同時にあのCMのインパクトは凄く。僕らは何年経っても、あのCMでは「ヒデキ感激」といっていると思っていた。当時は今ほど、流行の移り変わりが早くなく、かなり古いギャグを使っても皆、分かってくれるという時代でもあった。

その辺を指摘「あれは83年の流行語ではありませんよ」と批判する人もいるが、「向日葵」は83年の流行を紹介する映画ではない。時代というのは、過去と未来が融合している。そこに今が存在する。今回、ロケ地となった島田市の町のいくつかも83年を代表する町ではない。むしろ、70年代、60年代の面影が残る町。

しかし、町も時代も同じ。特に地方は時代に遅れて進化していく。以前にロケした別の地方でも、2000年代になり、ようやく80年代のバブルのような建設物が出来たり。都会とはスピードが違う。その意味で、70年代が多く残る町こそが83年を象徴していると考えた。

同じように83年の流行語ばかりを台詞に多様するのを避けた。「ヒデキ感激」は先に説明した通り。用務員さんは「あっと驚くためゴロー」という。これは70年代どころか、60年代。当時の人気番組「ゲバゲバ90分」でハナ肇が言っていた。それも時代考証がおかしいという人がいた。繰り返すが「向日葵」は83年の風俗紹介ビデオではない。

過去のギャグを何年経っても使うズレた人は少ないがどこにでもいる。それをその人の個性として表現しているのだ。用務員さんは未だに60年代を生きており。クラスメートは「聖子ちゃん」「明菜ちゃん」で83年を生きている。アイドルに興味のない多香子たちは「オードリー」「ジーンケリー」こちらは50年代だ。

それぞれが全く違った趣味志向をしている。それによってキャラクターが明確に見えてくる。ちなみに多香子(芳根京子)は古いハリウッド映画が大好きで新しいものは、そこそこだが、みどり(藤井武美)はもともと新しいハリウッド映画が好き。多香子とつきあうようになってから古い映画の魅力を知る。

多香子が古い映画に興味を持ったきっかけは、ウメさん。鯛焼き屋で古い映画の話ばかりするので、1度観て観よう!とテレビ洋画劇場で観て嵌ったのだ。その辺を紹介するエピソードはないが、物語から感じとってもらえるようにしている。映画は全てを説明しない。が、よく観ると、あーそういうことか?というヒントが必ずある。その辺を探すのもなかなか楽しい。

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日本版「ニューシネマパラダイス」と宣伝するのに、実はそうではない話? [再・向日葵解説]

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「向日葵の丘」は日本版「ニューシネマパラダイス」と宣伝しているが、実際はそうではない。ああいう映画を作りたくて製作したのではない。「ニューシネマ」を観たのはアメリカ留学時代。シネフレックス・オデオンというシネコンのチェーンで観た。アカデミー外国映画賞も穫り、アメリカでも人気の映画だった。

観て驚いたのは、主人公のトトと僕は似たような人生を送っていたことだ。トトほど幼くはなかったが、中学時代。僕も勉強より映画が好きで、映画館に通い、支配人と親しくなり、いろんな話を聞かせてもらった。

その後、町を離れる。当時はLAにいて、「あーー同じだ」と共感した。映画を観てから20年少々。さらなる奇遇は続く。僕はトトと同じように、映画監督になり、町に戻る。すでに映画館はなく、支配人はどこに行ったか?分からなかった...。

その思い出に、8ミリ映画を撮っていた1983年夏の思い出。さらには後日紹介するLAでの思い出の3つを合わせて「向日葵の丘」という物語を作った。意地の悪い人は「ニューシネマ」のパクリというが、あの日本版がやりたかったのではなく、あの映画と非情に似た経験をしていて、それをベースにしたということなのだ。

そんなふうに「向日葵」はいくつもの側面を持つ物語。友情あり、青春あり、親子の絆あり、映画研究部の話あり、再会物語あり。それをどうアピールしようか?考えて、日本版「ニューシネマパラダイス」というキャッチコピーを考えた。あの映画の日本版を作ろうとした訳ではないが、そういう説明が一番分かりやすいからだ。

「ニューシネマ」もたぶん、あの監督の自伝的な作品だと思える。彼自身の経験、思い出をベースに作っているだろう。だから、作られたものではない感動がある。同じように「向日葵」も僕の思い出が数多く、散りばめられている。だからこそ、多くの観客が感動してくれたのだと思える。

先にも書いたが、物語は机の上で想像して書いたものでは観客を感動できない。本当にあった、現実の話をベースにすると不思議なくらに伝わり、感動を撒きこす。今回の「向日葵」でも、改めてそれを感じた。


映画「向日葵の丘」のストーリーはこうして生まれた?② [再・向日葵解説]

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今回の映画「向日葵の丘ー1983年夏」。最初は1983年が舞台ということで「スタンド・バイ・ミー」のようなブックエンド型のスタイルを考えた。あの映画では、まるで「アメリカン・グラフィティ」の後日談であるかのように、作家となった主人公(リチャード・ドレイファス)が過去を思い出すというスタイル。1960年代の子供時代を回想。それが物語となる。

「向日葵」も同じスタイルで考えていた。というのも、以前に「青い青い空」で書道部でがんばる女子高生たちの物語を描いたので(その後、同じ題材で映画やドラマが何本も作られたが「青」一番最初!)「向日葵」は映画研究部のがんばる女子高生たちの物語というふうにはしたくなかった。あの種のカルチャー挑戦ムービーは、もう今の時代では通用しない。

また、あのスタイルで描くと、

「青」と同じ構図でテーマを描くことになる。それでは面白くない。また、最近よくあるノスタルジックな映画。1960年代を描いた作品。あの種の「昔はよかったなあ〜」「懐かしいなあ〜」というだけの映画にもしたくなかった。そこで「スタンドバイミー」方式から3歩ほど進めて、現在と過去(1983年)の2つの物語を1本の映画にしてみた。


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「スタンド・バイ・ミー」のリチャード・ドレイファスが特別出演的な形で(というかクレジットではそうなっている)回想するためにだけ出てくるのに対して、「向日葵」では主人公の多香子は回想するだけでなく、現代の物語で活躍する。

高校時代の多香子と、大人になり東京で生活する多香子。

それが交差することで、比較することで、1983年がどんな時代であったか? 現代がどんな時代なのか? が見えてくる構図を考えた。それによって日頃気づかぬ、いろんなことが分かるはずだ。

そのテーマとは「親子に伝える大切なこと」そして「幸せとは何か?」それを2つの時代を交差させることで伝えようというのだ。といっても何のことだか分からない人も多いだろう。でも、完成した映画を見れば理屈や構図なんて気にせずに物語を楽しんでもらえるはずだ。

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映画「向日葵の丘」のストーリーはこうして生まれた?① [再・向日葵解説]

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「向日葵の丘」ーこのストーリー。何で作ったんだっけ?とふと考えた。撮影が済み、編集が進むと、ときどき自分で作った物語であることを忘れる。それほど僕から離れて物語が成長、一人歩きするからだ。

前作「朝日のあたる家」はなかなかハードな作品だった。だから、次は従来の路線に戻った青春ものを作ろうと考えた。が、「ストロベリーフィールズ」のような青春ファンタジーはもう駄目。宮崎駿監督もいっていたが、「今の時代、ファンタジーは通用しない」そう思う。平和な時代であってこそ、ファンタジーの世界からメッセージできるが、今は現実の中で考えねば伝わらない時代だ。

で、「青い青い空」の路線を考えた。あのときの題材は書道。ある友人は「次は茶道とか、どう?」というが、女子高生たちがふとしたきっかけで***を学び、次第にがんばり始めるという、カルチャー挑戦ムービーは山ほど作られた。相撲に始まり、ジャズ、フラダンス......よほど題材に魅了がないと、難しい。

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考えていたら、昔から作りたかった物語があったのを思い出す。1980年代前半。僕らは8ミリ映画、自主映画をやっていた。当時もう映画会社は社員監督の採用はせず、映画監督を目指すには8ミリ映画を作り、コンクール等で賞を取る、上映会で人気を得るような形が主流だった。僕もそんな1人で横浜で自主映画活動をしていた。そのときの経験をベースに、青春物語を作りたい。昔からそう思っていた。

それをいつものパターンで女子に置き換えて物語を作れば......と考える。が、8ミリ映画は「書道」「ジャズ」「相撲」というカテゴリーとはちと違う。僕にとって、あえていうなら藤子不二雄さんの「まんが道」のような物語になる。プロデビューする前の青春編。そして、どのジャンルでもそうだが、自らを描くのは1回勝負。漫画家ならマンガ。小説家なら小説を題材にして何度も物語を作るのは基本禁じてなのだ。

でも、本人が一番詳しい世界なので、素人はやりがちで自主映画時代は8ミリ映画を作る映画がやたら多かった。でも、それは自分を自分で描くこと。むずかしく危険。自分の世界に陥りがちで、自画自賛的なことにもなる。だから1回限りと言われるのだ。トリフォーも「アメリカの夜」深作監督は「蒲田行進曲」山田洋次監督は「キネマの天地」

よし、それなら、そんな1本を作ろう。「シコふんじゃった」「スイングガールズ」の路線ではなく、「アメリカの夜」を! と思った。8ミリフィルムはすでに生産中止。2014年に自主映画を作るならビデオだ。それではおもしろくない。時代は僕が8ミリを作っていた1980年代。でも、考えて行くと、20歳前のさえない兄ちゃんたち(僕らのことです)が8ミリ映画を作る物語。何だかパッとしない。いつかはやりたい思い出なんだけど、今回ではないだろう。

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そこで、いつものように女子高生を主人公にした物語を考えた。僕の映画は毎回、女性が主人公。なぜか? それがウケる。ということで、女子高生が8ミリ映画を1980年代に作るという物語がスタートする。で、思い出したのは僕自身がまさに1983年に自主映画を作っていた。それならその年を舞台にしよう。

ただ、単に8ミリ懐かしい!ではいけない。いろいろ考えて、8ミリ=アナログと最近のデジタルの比較することで意味が見えて来た。あの当時は8ミリカメラ。今は小型のハイビジョンカメラ。現像もいらない。撮影後すぐ見れる。あの当時はVHSとベータ。今はDVD。映画館も一戸建て。今はシネコン。CDどころかレコードだった時代。8ミリが存在した1980年代前半を思い出すと、家電もまだまだ少なく、不便な時代だったことを思い出す。

しかし、あの頃はとてもいい時代だった。不便だけど楽しかった。思い出が懐かしく記憶が曇っている訳ではない。あの時代にはあって、今の時代がなくしたものがいろいろとあることに気づいた。そう、それこそが今回の映画のテーマではないか?

というのも、僕の映画のテーマは「親子に伝える大切なこと」そして「幸せとは何か?」だ。前作「朝日のあたる家」では原発事故という究極の不幸と対峙したとき、家族の幸せとは何か?が明確になると考えて、あの作品を作った。社会派映画と言われたが、いつもの僕の映画と同じテーマ。今回も同じ。「親子に伝える大切なこと」それを1980年代の物語を見つめることで、探してもらうことができるかも?

そこで最初は「スタンドバイミー」形式を採用。ストーリーを考え始めた。んーー長くなってしまったので、続きはいずれ。


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「向日葵の丘 1983年夏」ロケ風景紹介 [再・向日葵解説]

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こちらは映画館の撮影。合い間にポーズを取る2人。

多香子役の芳根京子さんとみどり役の藤井武美さん。

この2人が大人になると、常盤貴子さんと田中美里さんに

なるんです。





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